ここでは、利用者も多かろう『ステップアップノート30 古典文法トレーニング』(河合出版)に採録されている長文課題の、品詞分解解答例を掲載する。
なお、以下の二点にご留意いただくものとする。
- 品詞分解例は本サイト主が作成したものであること
- 品詞分解は具合によって(たとえば連語や複合動詞をどう分解するか)解答が異なること
「動詞(一)」(『古今著聞集』)の品詞分解例
大問二(出典:『古今著聞集』)
◎品詞分解(非活用語は初出のみで、名詞は基本的に非表示。)
豊前国の住人太郎入道といふ者ありけり。男なりける時、常に猿を射けり。ある日、山を過ぐるに、大猿ありければ、木に追ひ登せて射たりけるほどに、過たず、かせぎにて射てけり。すでに木より落ちむとしけるが、何とやらん(※1)、物を木の股に置くやうにするを見れば、子猿なりけり。己が傷を負ひて土に落ちむとすれば、子猿を負ひたるを助けんとて、木の股に据ゑむとしけるなり。子猿はまた母につきて離れじとしけり。かく度々すれども、なほ子猿つきければ、もろともに地に落ちにけり。それより長く猿を射ることをば留めてけり。
※1:「にやあらむ」の転。「に」は断定「なり」の連用形、「む」は推量「む」の連体形である。
「~であるだろうか」と訳す。ちなみに「何とやらん」は挿入句である。
縦書きデータ
上記をより見やすく編集したデータを掲載する。適宜ダウンロードして学習に活用してほしい。
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