ここでは、利用者も多かろう『ステップアップノート30 古典文法トレーニング』(河合出版)に採録されている長文課題の、品詞分解解答例を掲載する。
なお、以下の二点にご留意いただくものとする。
- 品詞分解例は本サイト主が作成したものであること
- 品詞分解は具合によって(たとえば連語や複合動詞をどう分解するか)解答が異なること
「形容詞」(堤中納言物語)の品詞分解例
大問四(出典:『堤中納言物語』)
◎品詞分解(非活用語は初出のみで、名詞は基本的に非表示。)
長月の有明の月に誘はれて、蔵人の少将、指貫つきづきしく引き上げて、ただ一人小舎人童ばかり具して、やがて、朝霧もよく立ち隠しつべく、隙なげなるに、「をかしからむ所の空きたらむもがな」と言ひて歩み行くに、木立をかしき家に、琴の声ほのかに聞こゆるに、いみじううれしくなりて、「巡る門の脇など、崩れやある」と見けれど、いみじく築地など全きに、なかなかわびしく、「いかなる人の、かく弾き居たるならむ」と、わりなくゆかしけれど、すべき方もおぼえで、例の、声出ださせて、随身にうたはせ給ふ。
行く方も忘るるばかり朝ぼらけひきとどむめる(※1)琴の声かな
※1:「めり」は「推定(視覚)」と「婉曲」の二つの意味を有するが、受験界隈ではあまり区別を意識しない。ただし、今回は文中用法で、直下に名詞「琴の声」が続くことから、婉曲を優先した。
縦書き用データ
上記をより見やすく編集したデータを掲載する。適宜ダウンロードして学習に活用してほしい。
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