ここでは、利用者も多かろう『ステップアップノート30 古典文法トレーニング』(河合出版)に採録されている長文課題の、品詞分解解答例を掲載する。
なお、以下の二点にご留意いただくものとする。
- 品詞分解例は本サイト主が作成したものであること
- 品詞分解は具合によって(たとえば連語や複合動詞をどう分解するか)解答が異なること
「形容動詞」(堤中納言物語)の品詞分解例
大問五(出典:『堤中納言物語』)
◎品詞分解(非活用語は初出のみで、名詞は基本的に非表示。)
口つきも愛敬づきて、清げなれど、歯黒めつけねば、いと世づかず。化粧したらば、清げにありぬべし。心憂くもあるかなとおぼゆ。かくまでやつしたれど、見にくくなどはあらで、いと様ことに、あざやかにけだかく、はれやかなるさまぞあたらしき。練色の綾の袿一襲、はたおりめの小袿一襲、白き袴を好みて着たまへり。この虫を、いとよく見むと思ひて、さし出でて、「あなめでたや。日にあぶらるるが苦しければ、こなたざまに来るなりけり。これを一つも落とさで追ひおこせよ。童べ」とのたまへば、突き落とせば、はらはらと落つ。白き扇の、墨黒に真名の手習ひしたるをさし出でて、「これに拾ひ入れよ」とのたまへば、童べ取り出づる。皆君達も、あさましう、災難あるわたりに、こよなくもあるかなと思ひて、この人を思ひて、いみじと君は見たまふ(※1)。
※1:「君」は君達のうちの一人「右馬の助」を指す。周囲が姫君に批判的な見方をする中、
右馬の助だけは肯定的に捉えている。なおこの場面では、君達は全員女装して虫愛づる
姫君の様子を垣間見ている。
縦書き用データ
上記をより見やすく編集したデータを掲載する。適宜ダウンロードして学習に活用してほしい。
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