ここでは、利用者も多かろう『ステップアップノート30 古典文法トレーニング』(河合出版)に採録されている長文課題の、品詞分解解答例を掲載する。
なお、以下の二点にご留意いただくものとする。
- 品詞分解例は本サイト主が作成したものであること
- 品詞分解は具合によって(たとえば連語や複合動詞をどう分解するか)解答が異なること
「助動詞(八)『らむ』『けむ』」(更級日記)の品詞分解例
大問十四(出典:『更級日記』)
◎品詞分解(名詞は基本的に非表示。非活用語は基本的に初出のみ。)
帝、后、皇女失せたまひぬと思し惑ひ、求めたまふに、「武蔵の国の衛士の男なむ、いと香ばしき物を首に引きかけて、飛ぶやうに逃げける」と申し出でて、この男を尋ぬるになかりけり。論なくもとの国にこそ行くらめと、公より使ひ下りて追ふに、勢多の橋毀れてえ行きやらず。三月といふに武蔵の国に行き着きて、この男を尋ぬるに、この皇女、公使ひを召して、「我さるべきにやありけむ、この男の家ゆかしくて、率て行けと言ひしかば率て来たり。いみじくここありよくおぼゆ。この男罪し凌ぜられば、我はいかであれと。これも前の世にこの国に跡を垂るべき宿世こそありけめ。はや帰りて公にこの由を奏せよ」と仰せられければ、言はむ方なくて、上りて、帝に「かくなむありつる」と奏しければ、「いふかひなし。その男を罪しても(※1)、今はこの宮を取り返し都に帰し奉るべきにもあらず。竹芝の男に、生けらむ世の限り、武蔵の国を預け取らせて、公事もなさせじ。ただ、宮にその国を預け奉らせたまふ」由の宣旨下りにければ、この家を内裏の如く造りて、住ませ奉りける家を、宮など失せたまひにければ、寺になしたるを、竹芝寺といふなり。
※1:テキストの掲載範囲は、帝の台詞の一部で切れてしまっているので、文末まで延長して記述した。
縦書き用データ
上記をより見やすく編集したデータを掲載する。適宜ダウンロードして学習に活用してほしい。
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